二度と会うことがなかったであろう、一人娘。
 それが私のもとへと戻ってきた。
 神など信じてはいなかったが、こればかりは愛の女神に感謝した。

「おい、ヒューゴ様。を見かけませんでしたか?」

 台詞の前の方にメイドとしてはふさわしくない言葉を吐きながら入ってきたのは、リオンを駒にするため利用させてもらった黒メイド。

「先ほどまでここにいたが……悔しくもはリオンに腕を引っ張られて拉致されてしまった」
「何ですって!? あの白タイツ……父親に似て勝手なんだから」

 その父親を目の前にして、そう言えるのはお前だけだろうな。
 そんな言葉が喉まで出かかったが、今夜はの部屋へと行くので命を大事にしておかねばならない。死ぬのは嫌だ。
 ここは怒りの矛先をリオンに向けて、場を逃げることにしよう。

「ところで、ヒューゴ様」

 腹黒メイドが、背後にブラックホールを出しながら笑顔で尋ねてくる。
 そんな馬鹿な。この私の緻密な計画で黒メイドの怒りの矛先はリオンに向くはず――

「この部屋、どういうことですか?」

 そう言われ、私はハッとした。片付けるには半日はかかるであろう、この荒れた部屋。いくら怒りが頂点に達したからと言って、馬鹿なことをしたものだ。

「お前に片付けろとは言わない」
「はぁ? ふざけんじゃないわよ、中年。私じゃなくても他のメイドでしょうが。ただでさえ人手不足だっつーのに余計な仕事増やしやがって……!」
「待て、とりあえずその包丁をしまえ。私は今夜の部屋に行くのだから殺さないでくれ!」
の部屋に!? ざけんじゃないわよこの中年ッ!!  は私のモノよ! 私はの生涯専属メイドになることに決めたんだから! フフッ、の貞操を危ういものにする人物は、先にタタキにしとかないとね」

 私の必死の抵抗も虚しく、予告通りタタキにされるわけだ――……。

 この荒れた書斎でぶっ倒れながら私は思う。
 ――。お前は私が神の眼を手に入れた時、私利私欲の為に使うと言っていたが、あれは違う。私は……自分とお前のためだけに、神の眼の力を使うだろう。二人だけの楽園を。
 ただ、それまでの道のりは長く辛い。その道のりの九割はあの黒メイドの妨害なのだが。
 腹黒メイドと戦える程の気力を養う為には、やはりお前の体を私に捧げ――……。



03.ウキウキショッピング買い物一つするだけでも疲れるダリルシェイド





「ッ……!」
 マリアンに誘われ、ヒューゴ邸の庭でティータイム。三人は白い円型のテーブルを囲むようにして座っていた。が紅茶を飲もうとした時、そのの手が止まって眉を顰めたものだから、リオンは不思議に思いプリンを食べながら尋ねる。
「どうした?」
「うふふ、どこぞの屋敷の逝っちゃった中年が毒電波流してるのよ。私もちょっと感じちゃった。はもろに受けたみたいね」
 何だかもう人間の話じゃない。マリアンの答えを聞き、リオンはそう思った。
 は一通り毒電波を受け流しきったようで、紅茶を半分程飲み干し溜め息を吐きながらカップをテーブルに置く。
「ふぅ……。なんというか、救いようないわよね。あの人」
「あら、今更よ」
 の諦めの一言に今更だというマリアン。
 実の娘と、ただの(とは言えない)メイドにここまで言われると、屋敷の主も立つ瀬がないだろう。
「ところで、はどこから来たの?」
「え?」
 マリアンの質問に、はドキッとした。
 まさか「千年前から来ましたー!」とも言えないし、かといって「出身地はダイクロフトです!」とも言えない。寧ろそんなこと言ったら、変人扱いである。この時が既に現在の地理の本でも読んでいたら回避できる質問だったのだが、生憎まだ全然知らない。口を塞ぎこんでいると、リオンが助け舟を出してくれる。
「ファンダリア地方からだ」
「まぁ、あんな寒い所から」
 ファンダリア……確か、この第一大陸の一つがファンダリアだったな、とは記憶をほじくりかえした。マリアンが寒い所と言うからには、雪国なのだろう。はリオンに感謝し、安堵の息を吐いた。
「それじゃあ、ご両親は?」
「母さんは、私を産んだ時に死んじゃったんだって。父さんは……今は多分、危篤状態かな……」
 ああ、確かに危篤状態だろうな。と、リオンとシャルティエは心で呟いた。病気ではなく、マリアンの手によって、だが。
 の答えを聞いたマリアンは、ハッとしてすまなさそうな顔をする。
「ごめんなさい、嫌なこと聞いちゃったわね。でも――……」
 女神を思わせるようなマリアンの微笑を見ながら、リオンは紅茶を飲みながらマリアンの次の言葉を待つ。
「産まれた時にお母様が死んだっていうのは、リオンと一緒なのね」
 表情とギャップがありすぎる言葉に、リオンは溜まらず噴出してしまった。
「いや、今のって絶対微笑するところじゃないって!」
「そう? ウフフ」
 と同じようにマリアンに一言言いたかったが、紅茶がどうやら行っては行けない方向に行ったらしく咽るリオン。
「ゲホゲホゴホッ!」
「そんなに急いで飲まなくても、紅茶ならいくらでもあるのよ?」
 マリアンはリオンは急いで紅茶を飲んだから咽ているのだと勘違いを引き起こす始末。はリオンに同情して、背中をさすってやる。
 咳が止まり、リオンはため息を吐く。その瞳は咽たことによって潤んでいた。
 なんだか萌えなリオンの表情に、ドキンとするとマリアン。剥いで襲ってしまいたいという欲望を抑えつつ、はリオンの咳が止まったことを確認して手を背中から離した。
「私はね、リオンの母親に似ているというだけでメイドに雇われたの。あの中年にね」
「そうなんだ」
 マリアンの説明にはリオンを見た。リオンがここまでマリアンに心を開いているのは、そのせいか……と、は思う。
 突如、マリアンは溜め息を吐いた。
「メイドになったのはいいものの、今みたいにメイドがたくさんいたわけじゃなくて大変でね。それに加えてそこの白タイツが「マリアンマリアン」って人を犬みたいに呼んでは、忙しい私の後ろを金魚の糞のごとくつけまわして……そして、当時のメイド長は腹の中真っ黒だったし。心労に耐えかねて、私も爆発しちゃったのよ」
 そこからこの黒メイドが誕生したわけか。
 微笑みながら説明するマリアンの背後の黒い霧を見ながら、とリオンは心の中で呟いた。
「でも、そこまで大変だったのによく辞めなかったね?」
「そうね……お給料も良かったし……何より……」
 の質問に、マリアンは考えるように人差し指を顎に添える。
 そして、次に満面の笑顔。絶対この次なにかくる、ととリオンが思った瞬間、それは事実となった。
「ヒューゴ様のコーヒーには、いつもトイレ拭きの雑巾の絞り汁を入れてるから」
((トイレ拭き!?))
 中にいる変態親父よりも、ヒューゴ自身の体の心配するとリオン。というか、何年間それは続けられてきたのだろう。ヒューゴの体は大丈夫なのか。いや、もう免疫がついててもおかしくない。
「このストレス発散の秘訣があったからこそ、私は今こうしてメイド長として穏やかにやっていけてるのよ……」
(((穏やかか!?)))
 マリアンの発言に、とリオン、そしてシャルティエまでもが冷や汗を流しながら心で突っ込んだ。
 そしてプリンを一通り食べ終わったリオンは、噴出してしまった紅茶をマリアンに差し出して口を開く。
「マリアン、すまないが紅茶を――……」
 替えてくれないか。という言葉の続きはマリアンの黒い笑顔によって引っ込んだ。代わりに大量の冷や汗が全身から噴出す。
「今、私はと喋ってるんだけど? その会話に横槍入れた上に私を立たせる気? そんなことしたらお前の明日はないぞ……なんてね。リオンどうしたの? あ、紅茶を替えてきてあげましょうか。中に何が入ってるかわからないやつ」
「いや、何も聞かなかったことにしてくれ」
 間違いなくトイレ拭きの雑巾の絞り汁を入れられると悟ったリオンは、首を横に振ってそう言った。正しい判断だ、と言わんばかりの笑顔をリオンに向けるマリアン。間違いなくマリアンがこの屋敷で一番強いと悟っただった。
「そうそう、。ずっと気になっていたのだけど……服に血がついているわよ?」
 マリアンにそう言われながら指を差された方を見ると、服の左肩に血のようなものがビッチリとついていた。何だったかな……とは記憶をほじくりかえす。
「ああ、これは……」



ディムロス「ついにダイクロフトに来たな……いくぞ皆! 目指すは天上王の間!」
カーレル「待てディムロス! 天上兵が一人こっちにくる!」
シャルティエ「ぎゃあああ!! 怖いッ、怖いよどうしようついに決戦だよ!!」
「今更何言ってんの……」
天上兵「ミクトラン陛下×様万歳ぃぃぃぃいい!!!」
「ぎゃああああ!! なんか次元が違うよあの天上兵!!」
アトワイト「えぇ、次元が違うわ! 私が認めるのはBLだけよ!」
イクティノス「BL……たしか、ボーイズ・ラブの略で男と男が」
「いや説明しなくていいから!」
ハロルド「とりあえずあの天上兵、鼻血ぶっ放しながらの方に向かってきてるみたいだけど?」
「きッ……キモイ――! 何の宗教かは知らないけど、あの親父と絡ませるな!!」
天上兵「グフッ!」



「……これは、頭の逝った野郎のみぞおちを殴った時に、そいつの口から出た血よ」
「まあ汚い! 洗わなくちゃ……でも、結構時間が経ってるみたいね」
 マリアンはの説明を聞いて、すぐにでも洗おうと立ち上がったが、その服の染み具合を見て眉を顰めた。リオンもその染みを見て、一言放つ。
「ああ。もうこれは洗っても落ちないだろう」
「うわ。どうしよう」
 リオンの言葉を聞いて、は困ったように溜め息を吐いた。
 物資が限られていた地上軍。だからこそ、小さかったの服は「大きくなっても着れるように」と少し大きめに作ってあった。だが、こうも汚されてしまったら着れないではないか。もう一度染め直そうか……とが頭を抱え込んでいると、マリアンがポンと手を叩く。
「買ってらっしゃい」
「え?」
 マリアンの一言に、パッと顔をあげる。そして気づく。この時代はもう豊かなんだと。
 当初一部屋に毛布が一枚しかなくてシャルティエとイクティノスとで一緒に包まって寝たり、毛布を作るべく鳥モンスターの羽を剥いだり、更には食料としてその鳥を食べたり、激しい食糧危機に陥った時には皆で外に出て雪を食べてたり……そんな時代は終わったんだと、はしみじみ思った。
 隣で何か感動しているを見て、リオンは「大丈夫かコイツは」と眉を顰める。
「私が一緒に買いに行ってあげたいんだけど、残念ながらこれから夕食の準備なのよね……。物凄く不服だけれど、リオンと買いに行ってらっしゃい」
 嫉妬という感情を隠しもしないマリアンに、は少しだけ尊敬した。とりあえず、は残りの紅茶を全部飲んで立ち上がる。
「うん、そうする。付き合わせてごめんね、リオン」
「あら、いいのよ」
 マリアンに言ったわけじゃないんだけど。はそう思ったが、今更かと思って口には出さなかった。リオンも慣れているようで、何も言わなかった。寧ろ慣れていること自体に同情したいが。
「あ、そうそうリオン」
 リオンも立ち上がって、二人で行こうかとした瞬間にマリアンに呼び止められたのはリオンだった。「何だ」と言って振り返れば、両肩をグッと握られる。
「男はオオカミなの~よ~♪ 気をつけなさ~いぃ~♪」
「わ、わかっている! には手を出さないから心配しないでくれッ……!」
 ギリギリとマリアンの手に力が加わっていき、リオンの肩は脱臼寸前。その中リオンは必死に首を縦に振って、必死に笑顔を向けて、必死に震える声で訴えた。
 するとマリアンはニコッと笑い、パッと両手を離す。
、危ない時には助けを請うのよ、私に。どんなに忙しくったって、飛んでいくから!」
「あ、ありがとうマリアン……(マリアンのことだから本当に飛んできそうで怖い……)」
「それじゃ、行ってらっしゃい♪」
 門までマリアンに見送られ、リオンとの二人は服屋へと向かった。



「なぁ、お嬢ちゃんたち。お兄さんと遊ばない?」
「ブッ」
 突然道端で輩に誘われ、突然お嬢さんと呼ばれたとリオン。リオンはお嬢さんと言われたことに噴出してしまった。
「ごめんなさい、私たち暇じゃないので遊べないんです」
 落ち着いた口調で、だが表情は厳しくしたがそう言い放つ。「まったくその通りだ」とリオンが言い、続ける。
「というか、僕は女じゃない」
 どこから沸いてくるのか、輩は一人ではなく五人になっていた。リオンの言葉を聞いた五人の輩は、一瞬呆気にとられて沈黙したが……。
「……ダーッハッハッハ! まっさかぁ! 君みたいな可愛い子が男なわけねーじゃん!」
『ぷぷぷッ!』
 輩の悪気のない言葉に、シャルティエが失笑しては笑いを堪えている。知らぬ間に握り締めた拳がワナワナと震えるリオン。
「ま、まあまあ落ち着いて? この人たちも悪意があったわけじゃ……ブフッ! ていうか寧ろ、リオンがそんな細腰・華奢・べっぴん顔っていうトリプルコンボだから間違えられても仕方ないと思うの! でも安心して。世の中の腐女子はそんな貴方を求めてるから! ……ククッ」
「笑うかフォローするかどっちかにしろ! というかフォローになってないぞソレは!?」
 迫り来る笑いの衝動を涙を流しながら押さえ込み、は間違ったフォローをリオンに送る。そんなフォローに対してリオンは青筋を立てながら、盛大に突っ込んだ。
 はひとまず深呼吸をして、再び輩に向き直る。
「先ほども言ったように、お兄さんたちの相手をしている暇なんてないんです。諦めてもらえませんか?」
 そう言っただったが、輩の五人はとリオンを取り囲むようにして迫る。
「んな冷たいこと言うなってー。ねぇ家どこ? 遊びに行くよ?」
「家は――……」
 輩の質問に答えようとしただったが、それは途中で切れた。
 何故なら――……輩の一人が、リオンのスカート(みたいな所)を捲ったから。
『ッぎゃああああ! ぼ、坊ちゃんのスカートの中見ちゃったよ僕!! そりゃあ蹴られた時とかにチラッとか見えることはあったけど、スカート捲られるだなんて! 何この萌えシチュエーション!!』
「えぇ、シャル! というか私は初見よ!! 記念すべきリオンのスカートの中見ちゃったデー!」
「お、おぉ……なんか知らねぇが、その白タイツの嬢ちゃんのスカートから物凄いフェロモンが……」
「俺もだ……」
 シャルティエとは興奮を隠そうともせずに発狂し、輩に至っても拳を握り締めて鼻血噴出。
 恐るべしリオンパワー。一方リオンは何が起こったのかわからないといった感じで、十秒ほど硬直していた。
 だが、我に返った時のリオンは――……。
「貴様らッ……! 生きては返さん!!」
 渾身の力でシャルティエを握り締め、輩をぶちのめしていった。

 輩が全員片付くまで一分もかからなかった。
 もはや瀕死状態の輩たち。最後の方ではシャルティエへの報復でもあるのか、コアクリスタルの部分で輩をぶん殴っていたリオン。そんな光景を微笑ましく見守っていたは、余程根性が座っているのかもしれない。
「リオン、その辺にしときましょうよ。お兄さんたち、私たちが住んでいる家はオベロン社総帥の屋敷。いつでも遊びにきてね」
 黒メイドに半殺しにされるだろうが。笑顔で輩たちに言い放ったの言葉に、リオンは心の中で補足した。
 輩は一部痙攣まで引き起こしている者もいたが、それを尻目に二人は再び服屋へと向かう。



 服屋では好青年が出迎えてくれ、その人の勧めの服をは購入することに決めて、服屋の試着室で着替えているところだった。
 リオンはが試着室を出てくるまで会計を済まして待つだけだったのだが、シャルティエがリオンに話しかける。
『坊ちゃん』
「……なんだ?」
『うわぁ間違えて入っちゃった! みたいな感じで試着室に入りましょうよ!』
「あッ、阿呆言うなッ!! そんな真似、僕が出来るかッ……!」
 シャルティエの言葉に、顔を真っ赤にして反論するリオン。途端、シャルティエは溜め息を吐く。
『ねえ坊ちゃん』
「なんだ。くだらんことを言ったら、今度こそ捨てるぞ」
『いや、今度こそとか言ってますけど何回も捨てたじゃないですか。それは置いといて……坊ちゃん、のこと好きなんでしょ?』
 シャルティエの言葉にリオンは少し顔を赤くしたが、すぐに俯いた。そして、いつもより低い声色で自分に言い聞かせるように言う。
「……馬鹿言え。僕とあいつは、今日会ったんだぞ? すぐに好きになんてなれるはずが……」
『恋に落ちるのは一瞬ですよ、坊ちゃん! もちろん一緒にいる時間も大切ですけどね。でも、坊ちゃんってばを知っていくたびにドキドキしてませんか?』
「なッ……! くだらん! ……第一、僕には…………白かった時のマリアンが……」
 あくまで白かった時のマリアン限定。
 わからず屋なマスターに対し、シャルティエは再び溜め息を吐いた。といい、坊ちゃんといい、どうしてこんなに心を打ち明けないんだろう。僕が言えた義理じゃないけど。シャルティエはそこまで考えて、もうリオンにとやかく言うのは止すことにしてを待つ。
 それからが試着室から出てきたのは、すぐのことだった。
「お似合いですよ」
「ありがとう」
 好青年の言葉に、照れ隠しの苦笑を浮かべてお礼を言う
 の新しい服は、上着が青になっていて、胸のあたりにプレートに穴をあけたような装飾品がついている。そして、下の服は黄緑色のスカートになっており、膝上ぐらいまであるぴったりとした黒いパンツをはいていた。
! 新しい服も似合ってるよ』
「ありがとう、シャル」
 好青年の時とは違い、シャルティエには純粋な笑顔を見せるは片手に今まで着ていた服を持っていたのだが、それは好青年の手によって奪われる。
「こちらの服は頂きますので」
 頂いてどうする。その場にいる客全員が心の中で総ツッコミだ。
「い、いや構いませんけど……どうする気ですか?」
 客の代表、が勇気を出して好青年に聞いてみた。すると、その好青年は持ち前の笑顔を振りまき、
「先ほど、この服を高価格で買うという某レンズ会社の総帥からお申し出がありましたので」
 もしかしなくてもヒューゴだな。やリオンは奴の変態っぷりに頭が痛くなったが、他の客は別だ。総帥ってそんな趣味が。と、ひそひそと話し出す客もいた。大丈夫かオベロン社。

 ――なんか、屋敷に住むのが怖くなってきた……。
 ――とりあえず、あの変態親父に貞操を奪われないように気をつけるんだな……。

あとがき
猛スピードで書いたせいか、ギャグが……!(汗
いや、この話はもともとギャグの少なかったはず。(言い聞かせる)
やっぱりマリアン絶好調に黒いです。そしてリオンってば恥ずかしがり屋さん☆(黙)
それでは、ここまで読んで下さった方有難う御座いました!
2004年代(最終改訂:2006/6/15)
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